情報処理安全確保支援士午後I 事例記述令和3年 春期
午後I 問3

午後I 問3 セキュリティ運用

テーマ:セキュリティ運用
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長文事例本文

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G社は,従業員1,500名の製造業であり,研究開発に定評がある。従業員は,Webアクセスによる情報収集並びに電子メール(以下,メールという)による営業活動及び情報交換にインターネットを利用している。G社では,情報セキュリティポリシーを整備して運用している。G社のシステム構成を図1に,機器及びソフトウェアの概要を表1に,OSの脆弱性修正プログラム(以下,セキュリティパッチという)の現状の配信手順を図2に示す。
図1 G社のシステム構成(概要) 拡大
図1 G社のシステム構成(概要)
表1 G社の機器及びソフトウェアの概要(抜粋) 拡大
表1 G社の機器及びソフトウェアの概要(抜粋)
図2 セキュリティパッチの現状の配信手順(抜粋) 拡大
図2 セキュリティパッチの現状の配信手順(抜粋)
〔同業他社の事例〕 ある日,情シ部のC主任は,同業他社のH社で発生したセキュリティインシデントの解説記事を見付けた。解説記事の要約を図3に示す。
図3 解説記事の要約 拡大
図3 解説記事の要約
心配になったC主任はログを調査した。その結果,1か月以上起動していないPCが30台あることが分かった。それらのPCをこのまま数か月起動しないでおくと,PC-Hと同様の問題が発生する可能性があった。図3の内容及びG社の状況を情シ部のB部長に相談した上で,必要な対策を図4のようにまとめ,情シ部のD君とともにそれぞれを具体化することにした。
図4 必要な対策 拡大
図4 必要な対策
〔対策1〕 C主任は,対策1については,L2SWのミラーポートに接続するタイプのパケット収集装置を導入し,J社のJサービスを利用して通信内容を分析すればよいと考えた。Jサービスは,インターネットVPN経由でパケット収集装置から必要なパケット情報を取得し,その内容からセキュリティ侵害を検知するサービスである。 C主任は,1台のパケット収集装置を,①マルウェア感染がDMZ又はどのLANで起きてもマルウェアからインターネットへの通信が通過することになるL2SWに接続することに決めた。 〔対策2〕 次は,対策2についてのD君,C主任及びB部長の会話である。 **D君**:1か月間起動していないPCを自動的に起動して,セキュリティパッチが適用されるようにすれば図3のようなセキュリティインシデントを防ぐことができます。良い仕組みはありませんか。 **C主任**:当社のPCは,WoLに対応しています。WoLとは,WoLに対応したPCに対し,特定の起動パケットを送信すると,当該PCが起動するという仕組みです。PCを利用者LANに接続しておけば,資産管理サーバから起動パケットを送信することによって,PCを自動的に起動できます。 **B部長**:なるほど。では,WoLとセキュリティパッチ適用の動作検証を頼む。 D君は,WoLの動作検証を開始した。まず,検証LANに接続されたPC-XとPC-Yを用いて試すことにした。PC-Xは起動しておき,PC-Yはシャットダウンしておいた。その上で,PC-XからPC-Yに対し,bに続けて,起動したいPCのcを16回繰り返したデータを含む起動パケットを送信し,PC-Yが起動することを確認した。その後,資産管理サーバからPC-Yの起動を試みたが,起動しなかった。C主任に相談したところ,②L3SWの設定を変更する必要があるという助言を受けた。D君は,L3SWの設定を変更し,資産管理サーバからPC-Yを起動できることを確認した。続いて,資産管理サーバから利用者LANに接続されたPCを起動できることを確認し,セキュリティパッチが適用されることも確認した。 〔WoLを悪用するマルウェアの脅威〕 WoLについて調べていたD君は,図5に示すマルウェアRの記事を見付けた。
図5 マルウェアRの記事(抜粋) 拡大
図5 マルウェアRの記事(抜粋)
D君は,昼間はPCが不審な振る舞いをすれば発見し対処できる可能性があるが,夜間は多くの従業員が不在となり発見することは難しいと考えた。そこで,マルウェアRに限らない,WoLを悪用するマルウェアへの対策について,C主任に相談した。 C主任は,PCが夜間に不審な振る舞いをしたときに,当該PCをネットワークから隔離するという対策(以下,対策3という)を助言した。D君は,④対策3をG社で導入済のシステムを用いて実現する方法を立案した。対策3は対策1及び対策2と併せて承認された。各対策は運用を開始し,マルウェア対策が強化された。

設問一覧 & 解答・演習

まずは解答を作成してみましょう。「解答例を見る」をクリックするとIPA公式解答例と採点基準が開きます。

設問1記述問題
制限字数:20 字以内
図2中のaに入れる適切な字句を20字以内で具体的に答えよ。
0 / 20 文字
設問2記号・選択式
本文中の下線①のL2SWを,図1中のL2SW1〜L2SW4から選び,答えよ。
※直接入力してください
設問3 (1)記号・選択式
〔対策2〕について、本文中のbに入れる適切な字句を解答群の中から選び,記号で答えよ。
【選択肢】 クリックして選択
選択中の解答:未選択(上の選択肢ボタンをクリックしてください)
設問3 (2)記号・選択式
〔対策2〕について、本文中のcに入れる適切な字句を解答群の中から選び,記号で答えよ。
【選択肢】 クリックして選択
選択中の解答:未選択(上の選択肢ボタンをクリックしてください)
設問3 (3)記述問題
制限字数:30 字以内
〔対策2〕について、本文中の下線②に示す設定変更の内容を,30字以内で具体的に述べよ。
0 / 30 文字
設問4 (1)記述問題
制限字数:10 字以内
〔WoLを悪用するマルウェアの脅威〕について、図5中の下線③について,(2)の活動に必要な情報及び(4)の活動に必要な情報を,それぞれ10字以内で答えよ。
0 / 10 文字
設問4 (2)記述問題
制限字数:55 字以内
〔WoLを悪用するマルウェアの脅威〕について、本文中の下線④の方法を,55字以内で具体的に述べよ。
0 / 55 文字
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💡 推薦ポイント:午後試験の長文事例でどこに着目して脆弱性と対策を抜き出すか、合格答案の記述テンプレートを効率よく習得できます。
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【出題趣旨】IPA公式発表
昨今,OSやアプリケーションプログラムの脆弱性を悪用するマルウェアや攻撃が増加しており,より迅速に脆弱性対応をすることが求められるようになってきている。対策の基本は,脆弱性修正プログラムを適用することである。しかし,大規模なシステムにおいては,脆弱性修正プログラムを適用することも,脆弱性修正プログラムを適用したときに副作用がないかを短期間に確認することも簡単ではない。 本問では,セキュリティ運用を題材に,組織に適した脆弱性修正プログラムの配信手順及び関連知識について問う。
【採点講評】IPA公式発表
問3では,セキュリティ運用を題材に,脆弱性修正プログラムの,組織に適した配信手順及び関連知識について出題した。全体として正答率は平均的であった。 設問1は,正答率がやや高かった。脆弱性修正プログラムを組織内に展開する前にすべきことを正しく理解していたと思われる。 設問3(3)は,正答率が低かった。WoLの制限事項とその制限に対する解決方法について正しく導き出せていない解答が多かった。セキュリティ対策を講じる中でシステムやネットワークの構成による制限に直面した場合,その制限を解決するためには,要因となる仕組みを理解しておく必要がある。WoLの仕組みを理解するとともに,その仕組みに起因する制限事項についても理解を深めてほしい。 設問4(2)は,正答率がやや低かった。EDRに着目した解答は多かったが,EDRを利用した上で,どのようにして対策を実現するかを記述した解答は少なかった。セキュリティ運用では,導入済のシステムを最大限に活用することが重要である。EDRなど,主要なセキュリティ製品の活用方法を理解してほしい。
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