ネットワーク・通信セキュリティ 重要度:★★出題: AM2・PM1
DHCPスヌーピング と Dynamic ARP Inspection (DAI)
でぃーえいちしーぴーすぬーぴんぐ / だい / DHCP Snooping / Dynamic ARP Inspection
L2スイッチ上で不正な偽DHCPサーバからの応答を遮断し、正規のIP・MACアドレス対応表を用いてARPスプーフィング(中間者攻撃)を阻止するL2防御機能。
3行速習ポイント
- DHCPスヌーピング:スイッチの各ポートをTrusted(正規DHCPサーバ接続ポート)とUntrusted(端末ポート)に分類し、UntrustedからのDHCP OFFER等を破棄
- 正常なDHCP割当て通信から「MACアドレス・IPアドレス・VLAN・ポート番号」のバインディングテーブルをスイッチ内部に自動生成
- DAI(Dynamic ARP Inspection):バインディングテーブルと一致しない偽造ARPリプライ(ARPポイズニング)をスイッチで破棄
図解
図DHCPスヌーピング & DAI によるL2スイッチなりすまし防御
11. ポート信頼区分の設定 (DHCPスヌーピング)
偽DHCP遮断Trustedポート(正規DHCP側)とUntrusted(端末側)を分離
端末接続ポート(Untrusted)から送出される偽のDHCP OFFER / ACKパケットをL2スイッチで即座に破棄し、不正DHCPサーバを無力化
22. バインディングテーブルの自動構築
正規台帳の生成正規DHCP割当から MAC × IP × VLAN × ポート番号 を記録
正常なDHCP通信を監視し、どのポートのどのMACアドレスにどのIPアドレスが割り当てられたかの対応表をスイッチ内部に動的生成
33. DAI (Dynamic ARP Inspection) 検査
ARP偽装阻止バインディングテーブルと不一致の偽造ARP応答を破棄
端末から送られるARPパケットの送信元IP・MACペアをバインディングテーブルと照合し、ARPスプーフィング(中間者攻撃)をL2で完全阻止
💡 DHCPプール枯渇等でIPを取得できないPCはリンクローカルアドレス(169.254.x.x / APIPA)を自動設定するため、障害切り分けの重要指標となる
概要と本質
社内LANのコンセントや無線LANに攻撃者(または設定ミス端末)が接続し、偽のDHCPサーバを立ち上げると、周囲のPCに攻撃者端末をデフォルトゲートウェイやDNSサーバとして割り当てて通信を丸ごと盗聴できます。L2スイッチのDHCPスヌーピングとDAIはこれをネットワーク層の手前で防ぎます。
重要ポイント・コア概念
- DHCP枯渇攻撃(Starvation)対策:送信元MACアドレスを次々偽装してDHCP DISCOVERを大量送信しIPプールを枯渇させる攻撃をポートレート制限とMAC検証で阻止
- APIPA(169.254.x.x):DHCPサーバからIPを取得できなかった端末が自動設定するリンクローカルアドレス(DHCP障害の切り分け指標)
- IEEE 802.1Xとの組み合わせ:ポート認証とDHCPスヌーピングを併用することでL2レベルのなりすましを多層防御
午後記述・情報セキュリティ対策での攻略ポイント
令和3年春期午後II問2などで出題。「なぜPCのIPが169.254.x.xになったのか(DHCPプール枯渇)」「不正なDHCPサーバが稼働していないか調査する方法(ミラーポートで複数のDHCP OFFERを監視/正規DHCP停止時にIP配布有無を確認)」が問われます。
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