ネットワーク・通信セキュリティ 重要度:★★★出題: AM2・PM1
IEEE 802.1X 検疫ネットワーク と WPA2/WPA3エンタープライズ
あいとりぷるいーはちまるにーてんいちえっくす / だぶりゅーぴーえーすりー / IEEE 802.1X Port-based Network Access Control / WPA3-Enterprise
有線LANスイッチや無線LANアクセスポイントへの接続時に、RADIUSサーバと連携して端末・利用者を厳格認証し、未認証端末の通信をポート遮断する規格。
3行速習ポイント
- 3つの構成要素:①サプリカント(クライアント端末)、②オーセンティケータ(L2スイッチ / 無線LAN AP)、③認証サーバ(RADIUSサーバ)
- EAP-TLS方式ではクライアント証明書とサーバ証明書の双方を検証(相互認証)し、会社貸与PC以外の私物端末の接続を完全排除
- WPA3ではパーソナルモードの鍵交換にSAE(Simultaneous Authentication of Equals:Dragonflyハンドシェイク)を採用し、辞書攻撃やKRACK攻撃への耐性を強化
図解
図IEEE 802.1X(EAP-TLS)検疫・ポート認証シーケンス
11. サプリカント接続(未認証ポート遮断)
サプリカントEAPOLフレーム以外の全通信(DHCP等)をブロック
クライアント(サプリカント)がL2スイッチや無線LAN AP(オーセンティケータ)に接続。認証完了前はEAPOL以外の通信を完全遮断
22. オーセンティケータによる認証中継
オーセンティケータEAPメッセージをRADIUSパケットに変換して中継
スイッチ/APが端末からのEAP認証情報をRADIUSプロトコルに載せ替え、バックエンドのRADIUS認証サーバへ転送
33. EAP-TLS 相互認証(RADIUSサーバ)
認証サーバ (RADIUS)クライアント証明書とサーバ証明書の双方向検証
TPM等に格納されたクライアント証明書で正規貸与端末かを検証し、同時に端末側もRADIUSサーバ証明書を検証して偽AP(Rogue AP)を排除
44. ポート開放・動的VLAN割当・DHCP取得
通信許可・DHCP個別暗号鍵の配布とVLAN決定後にIPアドレス取得
RADIUSからのAccess-Accept受信後、ポートを開放し部署別/検疫VLANを動的割当。その後DHCPによりIPアドレスが割り当てられる
💡 認証と暗号鍵配布が完了するまでDHCPを含む一切の業務通信は遮断され、認証成功後に初めてDHCPによるIPアドレス割当てが行われる
概要と本質
全社員が同じ事前共有鍵(PSK)を使い回すWPA2パーソナルでは、退職者や私物スマホの接続を防げず、暗号通信の傍受リスクもあります。WPA2/WPA3エンタープライズ(IEEE 802.1X)は利用者・端末ごとに異なる証明書(EAP-TLS)で認証し、セッションごとに個別の暗号鍵を動的生成・配布します。
重要ポイント・コア概念
- 認証完了前の通信ブロック:802.1X認証が成功し暗号鍵が配布されるまで、オーセンティケータはEAPOLフレーム以外の通信(DHCP等を含む)をすべて遮断する
- ダイナミックVLAN連携:RADIUSサーバからの応答属性に基づき、部署や端末状態(検疫VLANなど)に応じて所属VLANを動的に切り替え
- 不正AP(Rogue AP)対策:EAP-TLSで端末側がRADIUSサーバの電子証明書を検証することで、攻撃者が設置した偽SSIDのAPへの誤接続を防止
午後記述・情報セキュリティ対策での攻略ポイント
令和3年春期午後II問2などで出題。「サプリカント・認証装置・認証サーバの対応付け」「DHCPでIPアドレスが割り当てられるタイミング(認証と暗号鍵配布が完了した後)」「EAP-TLSでの秘密鍵エクスポート禁止」は必出ポイントです。
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