暗号技術・PKI・認証基盤 重要度:★★★出題: AM2・PM1
AES-GCM / AEAD (認証付き暗号)
えーいーえすじーしーえむ / にんしょうつきあんごう / Advanced Encryption Standard - Galois/Counter Mode / Authenticated Encryption with Associated Data
共通鍵暗号によるデータの秘匿(暗号化)と、メッセージ認証符号(MAC)による完全性検証・改ざん検知を単一処理で同時に行う暗号利用モード。
3行速習ポイント
- 従来のCBCモードで発生したパディングオラクル攻撃などの脆弱性を解消し、高速な並列暗号化処理を実現
- 暗号文とともに認証タグ(Authentication Tag)を生成し、復号時に1ビットでも改ざんがあれば復号エラーとして即座に破棄
- TLS 1.3、IPsec、WPA3、クラウドストレージ暗号化における標準推奨暗号スイート(AES-GCM、ChaCha20-Poly1305)
図解
図AES-GCM(AEAD:認証付き暗号)の3大構成要素
機密性 (暗号化)
CTRモードベースの高速並列暗号化
パディング不要・ブロック並列処理による秘匿化
従来のCBCモードで課題だったパディングオラクル攻撃を根絶し、カウンタモード(CTR)により高速なハードウェア並列暗号化を実現
完全性 (認証)
認証タグ (GMAC) による改ざん検知
暗号化と同時にメッセージ認証符号を一体生成
ガロア体乗算により認証タグ(Authentication Tag)を生成。復号時に1ビットでも改ざんがあれば即座に検知して復号を拒否
ヘッダ保護・IV管理
AAD (追加認証データ) と Nonce 管理
平文ヘッダも含めた一括保護と使い捨てIVの徹底
暗号化しない通信ヘッダ(AAD)も改ざん検知対象に含め、暗号化ごとに一意の初期化ベクトル(Nonce)を使用して安全性を担保
💡 TLS 1.3等で必須の推奨暗号モード。同一鍵で同じNonce(IV)を再使用すると認証鍵が露出し安全性が崩壊するため「Nonceの一意性」が絶対条件
概要と本質
暗号化だけでは「暗号文が途中で書き換えられていないか(完全性)」を保証できません。AEAD(認証付き暗号)であるAES-GCMは、カウンタモード(CTR)による高速暗号化とガロア体乗算による認証タグ生成を統合し、さらに暗号化しないヘッダ情報(AAD:追加認証データ)の改ざん検知も同時に行います。
重要ポイント・コア概念
- Nonce(IV:初期化ベクトル)の再使用厳禁:同一鍵で同じNonceを2回使うと認証鍵が露出し秘匿性が崩壊するため、毎回固有のNonceを使用
- AAD(Additional Authenticated Data):IPヘッダやレコードヘッダなど、平文のまま送るが改ざんされたくないデータも一括保護
- CRYPTREC電子政府推奨暗号リストおよびTLS 1.3における必須方式
午後記述・情報セキュリティ対策での攻略ポイント
午前IIで暗号利用モード(ECB/CBC/CFB/OFB/CTR/GCM)の特性比較として頻出。GCMが「暗号化+改ざん検知(認証)」の両方を備える点と、CTRモードベースのため並列処理が可能である点を押さえましょう。
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