ITガバナンス・内部統制・リスク評価 重要度:★★★出題: AM2・PM1・PM2
リスクベースアプローチ(リスクアプローチ監査)
りすくべーすあぷろーち / Risk-Based Audit Approach
限られた監査資源(人員・期間・予算)を最も効果的に配分するため、組織や情報システムのリスクの大きさを評価し、リスクの高い領域に監査資源を重点投下する手法です。
3行速習ポイント
- 限られた監査資源(人員・期間・予算)を最も効果的に配分するため、組織や情報システムのリスクの大きさを評価し、リスクの高い領域に監査資源を重点投下する手法です。
- 年度監査計画における監査対象システムの選定だけでなく、個別監査計画における重点監査項目・監査手続の深さ・サンプル数の決定にも適用されます。
- 試験対策:午後I(令和2年問2・令和7年問1等)・午後II(平成30年問2・令和4年問1等)の中核テーマであり、影響度×発生可能性+戦略的重要度から監査優先順位を導く論理を記述します。
図解
図リスク評価マトリクス(影響度×発生可能性)に基づく監査資源配分2軸×4象限マトリクス
リスクレベルに応じた監査優先度と監査手続の強弱設定↕【縦軸】事業・経営への影響度(財務・法令・信用・業務停止):上段: 甚大(事業停止・重大法令違反)↔下段: 軽微(代替手段あり)
↔【横軸】リスク発生可能性(変更頻度・外部接続・複雑性):左列: 低い(安定稼働・閉域)──▶右列: 高い(頻繁な改変・外部公開)
【左上・象限1】最優先監査領域(高影響 × 高発生確率)
重点監査・全件分析基幹系刷新・決済・機微情報・外部公開API等の高リスク領域
年度の重点監査テーマに指定し、経験豊富な監査人やCAAT(全件データ分析)を投入して整備状況・運用状況ともに深掘り検証を実施する。
【右上・象限2】BCP・特権統制の重点検証(高影響 × 低発生確率)
実効性・予防検証大規模災害・ランサムウェア・特権ID悪用等の致命的事象
発生頻度は低くとも一度起きれば事業継続を脅かすため、IT-BCP訓練の実効性やログ改ざん防止・バックアップ復元テストを厳選して検証する。
【左下・象限3】効率的サンプリング・自動化検証(低影響 × 高発生確率)
試査・自動化確認日常的な軽微入力ミスや定型申請手続の運用領域
システムによる自動入力チェック(ITAC)の整備状況確認や、第2線による日常的モニタリング結果の閲読・統計的試査で効率的に監査する。
【右下・象限4】ローテーション・自主点検活用(低影響 × 低発生確率)
周期監査・CSA小規模な部門内参照ツールや影響限定的な独立システム
3〜5年周期のローテーション監査または被監査部門による自己点検チェックシート(CSA)の提出・書面レビューにより監査工数を抑制する。
💡 午後I令和2年問2では「前年度の障害件数や売上規模だけでなく、経営戦略上の重要度(DX・AI活用等)も選定基準に加えるべき」という着眼点が出題されています。
概要と本質
限られた監査資源(人員・期間・予算)を最も効果的に配分するため、組織や情報システムのリスクの大きさを評価し、リスクの高い領域に監査資源を重点投下する手法です。年度監査計画における監査対象システムの選定だけでなく、個別監査計画における重点監査項目・監査手続の深さ・サンプル数の決定にも適用されます。
重要ポイント・コア概念
- 全社レベルのリスク評価に基づく監査対象テーマ・対象システムの優先順位付け(長期未監査システムや戦略的新規システムの組み込み)
- 個別システム監査における固有リスク・統制リスクの分析と、高リスク業務プロセスに対する精査・CAAT全件分析等の手厚い監査手続の設定
- 定量的効果・監査目標例:売上・個人情報取扱量・システム改変規模・戦略的重要度の4軸スコアリングで全85システムを評価し、上位15システムへ監査工数の70%を集中配分
午後I記述・午後II小論文試験での攻略ポイント
午後I(令和2年問2・令和7年問1等)・午後II(平成30年問2・令和4年問1等)の中核テーマであり、影響度×発生可能性+戦略的重要度から監査優先順位を導く論理を記述します。
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