IT戦略・ITガバナンス・投資評価
午前II午後I午後II論文
NPV(正味現在価値)
Net Present Value (NPV) / えぬぴーぶい / しょうみげんざいかち
将来生み出されるキャッシュフローを現在価値に割引いた合計から、初期投資額を差し引いた純利益価値。
3行要約(速習ポイント)
- 1お金の「時間的価値(Time Value of Money)」を考慮した、最も理論的で信頼性の高い投資採算評価手法。
- 2NPV > 0 であれば投資妥当性あり(企業価値を増大させる)、NPV < 0 であれば却下すべきと判定する。
- 3ITストラテジストは、資本コスト(WACC)を割引率として用い、大規模システム投資の経済的合理性を証明する。
概念・アーキテクチャ図解
将来キャッシュフローを現在価値へ引き直して合算
概要・背景・本質
「今日の100万円」は「1年後の100万円」よりも価値が高い(運用して利息を生むため)という時間価値の概念に基づき、将来複数年にわたるIT投資の削減効果や増収キャッシュフローを現在価値に引き直して合算します。単純な回収期間法や投資利益率(ROI)よりも長期の収益性を正確に反映できます。
コア概念と着眼点
- 割引率(Discount Rate):企業の調達資本コスト(WACC:加重平均資本コスト)や期待収益率を使用
- NPV計算式:NPV = Σ [ CF_t / (1 + r)^t ] - 初期投資額
- 判定基準:NPVが正(プラス)なら採択、複数案比較ではNPVが最大の案を選択
- 感応度分析:割引率の変動や将来キャッシュフローの下振れリスクを織り込んだシナリオ分析を行う。
ITストラテジスト試験(午後I記述・午後II論文)での論述ポイント
午前II計算問題の定番(割引計算してNPVを算出させる)。午後I・午後IIでは、経営陣への投資上申における客観的エビデンスとして『割引率5%で試算した結果、NPVは3,200万円のプラスとなり、十分な投資適格性を確認した』と数値を交えて論述すると圧倒的な説得力を生む。
小論文で使える実践フレーズ・キーワード
理解を深める推薦副読本
この用語の背景理論・実務動向を深く理解し、午後II小論文の説得力を劇的に高める必読書
ISBN: 486130184X
📊 IT投資評価・ROI定量的試算の実務書
甦るIT投資 IT投資マネジメントの実践
NTTデータビジネスコンサルティング / 日経BP企画
IT投資対効果(ROI, NPV, IRR, 回収期間)の定量的試算実務ITポートフォリオ管理(戦略・情報・インフラ投資の配分)事前評価・中間評価・事後評価のPDCAガバナンス
なぜこの用語の理解に役立つのか
将来キャッシュフローを割引率で現在価値に引き直すNPVの計算根拠と、回収期間法やIRRとの使い分け実務が理解できます。
午後II小論文(ST論文)への応用・加点ポイント
論文設問ウで「投資対効果の定量的評価」を述べる際、単純なコスト削減額だけでなく割引現在価値を用いた本格的評価を示せます。
※価格・在庫状況は各ECモールの最新情報をご確認ください(もしもアフィリエイト経由)
関連するITストラテジスト重要用語
『NPV(正味現在価値)』が出題された関連過去問演習
令和5年 春期 午前II 問4
スマートフォン向けのアプリケーションプログラムの開発プロジェクト a〜d において,2年間の投資効果を NPV で評価す...
この過去問を解く
令和3年 春期 午前II 問2
情報システムの導入と活用によって生み出されるキャッシュフローの現在価値を計算することによって,投資効果を評価したい。この...
この過去問を解く
平成31年/令和元年 秋期 午前II 問22
投資効果の評価に用いられる内部収益率法(IRR法)を説明したものはどれか。...
この過去問を解く
平成29年 秋期 午前II 問4
IT 投資効果の評価に用いられる手法のうち,ROI によるものはどれか。...
この過去問を解く