セキュリティ統制・法務・基準 重要度:★★出題: AM2・PM1
DLP (Data Loss Prevention) と 秘密計算・差分プライバシー
でぃーえるぴー / ひみつけいさん / さぶんぷらいばしー / Data Loss Prevention / Confidential Computing / Differential Privacy
機密情報の定義ルールや機密ラベルに基づき外部持ち出しを監視・遮断するDLPと、データを暗号化・秘匿したまま処理・統計活用するプライバシー強化技術(PETs)。
3行速習ポイント
- DLP(情報漏洩防止):利用者属性だけでなく「データの中身(機密キーワード、マイナンバー・クレカ番号の正規表現、機密ラベル、文書フィンガープリント)」を識別してメール送信・Webアップロード・USB書出しを阻止
- 秘密計算(Confidential Computing / 準同型暗号・秘密分散・TEE):クラウド上のメモリ展開時や演算処理中もデータを平文化せず、クラウド管理者からさえデータを秘匿したまま計算を実行
- 差分プライバシー(Differential Privacy):統計データや機械学習モデルの出力に数学的に制御されたノイズを加え、特定の個人のデータが含まれていたかどうかを逆推定(再識別)できないようにする技術
図解
図DLP(情報漏洩防止)と プライバシー強化技術(秘密計算・差分プライバシー)
コンテンツ検査・遮断
DLP (Data Loss Prevention)
データ内容(機密ラベル・正規表現・文書特徴)を識別して持出し阻止
利用者権限だけでなく、ファイル内部にマイナンバーやソースコード、機密区分ラベルが含まれているかをエンドポイントやゲートウェイで検査し外部送信を遮断
処理中データの秘匿
秘密計算 (Confidential Computing)
TEE(ハードウェア隔離領域)・準同型暗号・秘密分散による処理中保護
データをメモリ上で平文に戻すことなく暗号化・分散したまま演算処理を実行し、クラウド事業者やインフラ管理者からのデータ覗き見を防止
統計・AIプライバシー
k-匿名性 と 差分プライバシー
準識別子の一般化(k件以上同一化)と統計出力への数学的ノイズ付加
年齢・住所等の組合せで同じレコードがk件以上になるよう加工(k-匿名性)し、検索結果に制御されたノイズを加えて個人の特定・逆推定を防止(差分プライバシー)
💡 データの3状態:「保存時(Storage暗号化)」「通信時(TLS暗号化)」に加え、秘密計算によって「処理中(メモリ演算時)」のデータ秘匿が実現される
概要と本質
従来の暗号化は「保存時(Data at Rest)」と「通信時(Data in Transit)」の2状態を守りますが、「処理中(Data in Use:メモリ上での演算時)」は平文に復号する必要がありました。TEE(Trusted Execution Environment:ハードウェア隔離領域)や準同型暗号・マルチパーティ計算(MPC)を用いた秘密計算は、第3の状態である「処理中のデータ保護」を実現します。
重要ポイント・コア概念
- エンドポイントDLPとネットワークDLP:端末上でのクリップボードコピー・印刷・USB書込みを制御するエージェント型と、メールゲートウェイやSWG/CASB上で通信ペイロードを検査するネットワーク型
- 準同型暗号(Homomorphic Encryption):暗号文のまま加算や乗算を行うことができ、復号すると平文で計算した結果と一致する暗号技術
- k-匿名性(k-Anonymity):準識別子(年齢・性別・郵便番号等)の同じ組み合わせを持つレコードが必ずk件以上存在するように一般化・トップコーディングを行い、個人の特定確率を1/k以下に抑える手法
午後記述・情報セキュリティ対策での攻略ポイント
午前IIで「秘密計算(準同型暗号・秘密分散)」「差分プライバシー」「k-匿名性」の定義問題が頻出です。午後では内部不正対策としてのDLP導入や機密区分ラベルによるアクセス制御が問われます。
午後記述で使える加点キーワード(クリックでコピー)
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