経営戦略・事業戦略 重要度:★★★出題: AM2・PM1・PM2
M&A・PMI
えむあんどえー / ぴーえむあい / M&A & Post Merger Integration
企業の合併・買収(M&A)成立後に、事業・業務・IT・組織文化を統合してシナジーを早期実現する統合作業。
3行速習ポイント
- M&Aの成否の8割はクロージング後の統合プロセス(PMI)にかかっているとされる。
- 特に「ITシステムの統合(IT-PMI)」は、マスターデータ共通化や業務標準化を伴う最難関プロジェクトとなる。
- ITストラテジストは、段階的統合計画(暫定API接続➔共通ERP統合等)を立案しリスクをコントロールする。
図解
図IT-PMI(システム統合)の3フェーズプロセス・手順フロー
Day 1の業務継続から本格シナジー創出へのステップ▶ 進行順序:1. 必須継続➔2. 業務標準化➔3. シナジー最大化
1Phase 1: Day 1対応
必須継続業務継続・暫定接続
合併初日の業務継続を最優先し、連結決算報告、グループ間メール・ID連携、最低限のセキュリティ統制を即日稼働させる。
2Phase 2: 業務・データ統合
業務標準化マスターデータ統合
両社で異なる顧客・品目コードの名寄せ(MDM)と受発注・会計ルールの標準化を進め、API連携ハブでデータを相互疎通させる。
3Phase 3: 本格システム統合
シナジー最大化基幹系システムの片寄せ
過渡期の二重運用を解消して単一クラウドERP・共通基盤へシステムを片寄せし、TCO削減とクロスセル等の本格シナジーを実現する。
💡 午後IIのシステム統合論述では、Day 1の連結疎通確保からマスターデータ名寄せ、業務標準化を伴う段階的システム片寄せまでの統制プロセスを描く。
概要と本質
M&A(企業の合併・買収)はスピーディな事業規模拡大や新技術・顧客獲得に有効ですが、契約成立(Day 1)後のPMI(Post Merger Integration)が頓挫すると想定したシナジーが得られず巨額の減損損失を被ります。特に両社の基幹システム、商品コード体系、勘定科目、情報セキュリティ方針の統合は経営陣主導の強いガバナンスが必須です。
重要ポイント・コア概念
- Day 1対応:最低限の業務継続、会計連結、社内連絡網やメールアドレスの相互疎通を確保
- IT統合の3方式:①存続側への片寄せ、②両社の優れた方を採用するベストオブブリード、③全面刷新(第3のシステム)
- マスターデータの統合:顧客コード、品目コード、仕入先コードの表記揺れ解消と名寄せ作業
- チェンジマネジメント:被買収企業の社員の不満や離職を防ぎ、新しい業務プロセスへの理解を促す。
試験対策・午後II論文での活用法
午後II論文で極めて評価の高いテーマ。システム統合の難しさは技術だけでなく「両社の業務プロセスの違いや現場のプライドの衝突」にある。ITストラテジストとして、業務の標準化委員会を立ち上げ、客観的な基準で片寄せを決定し、段階的に移行をやり切ったプロセスを記述すると圧巻の出来栄えとなる。
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