経営戦略・事業戦略 重要度:★★★出題: AM2・PM1・PM2
ダイナミック・ケイパビリティ
だいなみっくけいぱびりてぃ / Dynamic Capabilities
環境変化の激しい時代に、既存の経営資源を再構成・変革して競争優位を持続させる企業の変革能力。
3行速習ポイント
- デビッド・ティースが提唱した、不確実性の高いVUCA時代における戦略経営論の最重要概念。
- 「感知(Sensing)」「捕捉(Seizing)」「変容(Transforming)」の3つの能力から構成される。
- 経済産業省のDXレポートでも、DXの本質としてダイナミック・ケイパビリティの強化が強く位置づけられている。
図解
図ダイナミック・ケイパビリティの3大プロセスプロセス・手順フロー
ティースの企業変革サイクル▶ 進行順序:1. アンテナ➔2. 意思決定➔3. 組織変革
11. 感知 (Sensing)
アンテナ機会・脅威の察知
市場ニーズの変化、顧客の潜在的不満、破壊的技術の兆候をIoTやデータ分析によって競合よりいち早く察知する。
22. 捕捉 (Seizing)
意思決定事業モデルへの転換
察知した機会を逃さず、アジャイルPoCや外部API連携を用いて迅速にビジネスモデルを構築し、投資を意思決定する。
33. 変容 (Transforming)
組織変革組織・資産の再構成
環境変化に合わせて既存の組織構造、業務プロセス、レガシーIT資産を継続的に組み替え、競争優位を更新し続ける。
💡 午後IIのDX論述では、需要変動の即時検知(感知)、アジャイルPoCによる事業化(捕捉)、疎結合API基盤への刷新(変容)の3段階で展開する。
概要と本質
ダイナミック・ケイパビリティ(企業変革力)は、従来のリソースベーストビュー(RBV)が静的な強みに着目していたのに対し、外部環境の激変に合わせて強みそのものをダイナミックに変形・再構築する能力を強調します。ITシステムにおいては、一度作ったら変更しにくい硬直的なモノリスを排し、変化に即応できるクラウドネイティブやアジャイル開発を採用することがこの能力の具現化となります。
重要ポイント・コア概念
- 感知(Sensing):市場の脅威や新技術の機会をいち早く察知・分析する能力(ビッグデータ分析、IoT)
- 捕捉(Seizing):感知した機会を逃さず、迅速にビジネスモデル化・投資決定する能力(PoC、アジャイル投資)
- 変容(Transforming):既存の組織構造、業務プロセス、システムを柔軟に組み替える能力(API化、リスキリング)
- ITストラテジストは、変化を拒むレガシーシステムから、柔軟に変更可能な疎結合アーキテクチャへの刷新を主導する。
試験対策・午後II論文での活用法
午後IIのDX関連論文で最も使い勝手が良いキラーワード。設問ア〜イで『不確実な市場環境に対処するため、ダイナミック・ケイパビリティの向上を目指した』と前置きし、API連携による迅速な他社連携(変容)やデータ分析基盤による需要急変の検知(感知)を論じると論旨が現代的かつ極めて高尚になる。
小論文で使える実践フレーズ・キーワード(クリックでコピー)
関連する重要用語
この用語が出題された過去問を解く(1分演習)
即時アウトプットで定着ITストラテジスト 過去問演習で実践力を鍛える
