経営戦略・事業戦略
午前II午後I午後II論文
ダイナミック・ケイパビリティ
Dynamic Capabilities / だいなみっくけいぱびりてぃ
環境変化の激しい時代に、既存の経営資源を再構成・変革して競争優位を持続させる企業の変革能力。
3行要約(速習ポイント)
- 1デビッド・ティースが提唱した、不確実性の高いVUCA時代における戦略経営論の最重要概念。
- 2「感知(Sensing)」「捕捉(Seizing)」「変容(Transforming)」の3つの能力から構成される。
- 3経済産業省のDXレポートでも、DXの本質としてダイナミック・ケイパビリティの強化が強く位置づけられている。
概念・アーキテクチャ図解
ティースの企業変革サイクル
概要・背景・本質
ダイナミック・ケイパビリティ(企業変革力)は、従来のリソースベーストビュー(RBV)が静的な強みに着目していたのに対し、外部環境の激変に合わせて強みそのものをダイナミックに変形・再構築する能力を強調します。ITシステムにおいては、一度作ったら変更しにくい硬直的なモノリスを排し、変化に即応できるクラウドネイティブやアジャイル開発を採用することがこの能力の具現化となります。
コア概念と着眼点
- 感知(Sensing):市場の脅威や新技術の機会をいち早く察知・分析する能力(ビッグデータ分析、IoT)
- 捕捉(Seizing):感知した機会を逃さず、迅速にビジネスモデル化・投資決定する能力(PoC、アジャイル投資)
- 変容(Transforming):既存の組織構造、業務プロセス、システムを柔軟に組み替える能力(API化、リスキリング)
- ITストラテジストは、変化を拒むレガシーシステムから、柔軟に変更可能な疎結合アーキテクチャへの刷新を主導する。
ITストラテジスト試験(午後I記述・午後II論文)での論述ポイント
午後IIのDX関連論文で最も使い勝手が良いキラーワード。設問ア〜イで『不確実な市場環境に対処するため、ダイナミック・ケイパビリティの向上を目指した』と前置きし、API連携による迅速な他社連携(変容)やデータ分析基盤による需要急変の検知(感知)を論じると論旨が現代的かつ極めて高尚になる。
小論文で使える実践フレーズ・キーワード
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なぜこの用語の理解に役立つのか
『ダイナミック・ケイパビリティ』の背景にある理論と業界動向を体系的に理解し、実務や小論文に直結する戦略的視点を深掘りできます。
午後II小論文(ST論文)への応用・加点ポイント
単一のフレームワークに偏らず、外部環境(ポジショニング)と内部資源(ケイパビリティ)の複眼的な視点から事業戦略とIT投資の整合性を論述できるようになります。
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