IT戦略・ITガバナンス・投資評価 重要度:★★★出題: AM2・PM1
COBIT
こびっと / Control Objectives for Information and Related Technology (COBIT)
ISACAが策定した、企業のITガバナンスおよびITマネジメントの実践に関する国際的デファクト標準フレームワーク。
3行速習ポイント
- 経営陣が担う「ガバナンス」と現場が担う「マネジメント」を明確に分離した成熟度モデルを提供する。
- COBIT 2019では、企業の特性に合わせたテイラリング(個別適合)が重視されている。
- 午前IIの頻出問題であり、内部統制(IT統制)やシステム監査の設計基準としても広く参照される。
図解
図COBITのガバナンスとマネジメントの構造階層・レイヤ構造
取締役会レベルの統治と執行レベルの運用管理Governance
【ガバナンス領域】EDM (評価・指示・監視)
取締役会・経営陣
取締役会・経営陣が担うガバナンス領域。ステークホルダーの期待を踏まえ、ITの価値創出・リスク最適化・資源配分を評価・指示・監視する。
⇅ レイヤ間連携・制御境界
Plan
【マネジメント領域】APO (整流化・計画・組織)
執行役員・CIO
CIO・企画部門が担うマネジメント計画領域。経営方針を咀嚼し、IT戦略・エンタープライズアーキテクチャ・予算・人材配置を整流化する。
⇅ レイヤ間連携・制御境界
Build
【マネジメント領域】BAI (構築・取得・導入)
開発・プロジェクト
開発・PM部門が担う構築・導入領域。要件定義からシステム開発・外部調達・移行・業務定着化(チェンジマネジメント)までを確実に遂行する。
⇅ レイヤ間連携・制御境界
Run & Check
【マネジメント領域】DSS (提供・サービス・支援) / MEA (監視・評価・測定)
運用保守・監査
運用部門・監査部門が担う提供・監視領域。日々の安定稼働・セキュリティ運用・障害対応(DSS)と、内部統制・SLAの有効性評価(MEA)を行う。
💡 午前IIではガバナンス(EDM)とマネジメント(APO/BAI/DSS/MEA)の分離が頻出。午後IIでは経営目標をIT目標へカスケードする統制設計に活用する。
概要と本質
COBITは、ITがビジネス目標に貢献し、リスクを適切に管理しているかを評価・改善するための包括的ガイドラインです。最新版では、ガバナンス目標(EDM:評価・指示・監視)とマネジメント目標(APO:整流化・計画・組織、BAI:構築・取得・導入、DSS:提供・サービス・支援、MEA:監視・評価・測定)の5領域・40目標に体系化されています。
重要ポイント・コア概念
- ガバナンスとマネジメントの明確な分離:取締役会等の「統治」と実務責任者の「運用」を区別
- 情報と技術の価値実現:便益の創出、リスクの最適化、資源の最適化の3目標を達成
- エンドツーエンドの視点:全社を覆う包括的なガバナンスシステムの構築
- 動的アプローチ:自社の業種・規模・リスク許容度に応じたカスタム設計(テイラリング)
試験対策・午後II論文での活用法
午前II試験で「COBITにおけるガバナンスとマネジメントの違い」「5つの原則」「EDMドメインの役割」が直球で出題される。特に『EDM(Evaluate, Direct, Monitor)がガバナンス側のドメインである』点は暗記必須の頻出ポイント。
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