品質管理・リスクマネジメント 重要度:★★★出題: AM2・PM1・PM2
期待金額価値(EMV)とデシジョンツリー分析
きたいきんがくかちとでしじょんつりー / Expected Monetary Value (EMV) & Decision Tree Analysis
不確実な事象の「発生確率 × 影響額(損益)」を合算して期待金額価値(EMV)を算出し、複数の意思決定分岐(デシジョンツリー)から最も合理的な選択肢を選ぶ定量的リスク分析手法です。
3行速習ポイント
- 不確実な事象の「発生確率 × 影響額(損益)」を合算して期待金額価値(EMV)を算出し、複数の意思決定分岐(デシジョンツリー)から最も合理的な選択肢を選ぶ定量的リスク分析手法です。
- リスク中立的な前提のもとで、複数案(例:パッケージ改修案 vs スクラッチ開発案)の期待コストや必要なコンティンジェンシー予備額を客観的に算出できます。
- 試験対策:午前IIの計算問題で頻出であり、午後IIのコスト・リスク論文でも対策案選定の定量的根拠として高い説得力を発揮します。
図解
図デシジョンツリーと期待金額価値(EMV)による意思決定プロセスプロセス・手順フロー
複数案の分岐モデル化からEMV算出・予備費設定までの4ステップ▶ 進行順序:1. Step 1: 選択肢設定➔2. Step 2: 確率×影響額➔3. Step 3: EMV計算➔4. Step 4: 採択・予備計上
1意思決定分岐(決定ノード:四角)の設定
Step 1: 選択肢設定比較対象となる複数の技術方式・調達方針・対策案を列挙
例:案A(コスト4,000万円の高信頼パッケージ採用)と案B(コスト2,500万円のスクラッチ開発)など、排他的な選択肢と初期費用を定義する。
2偶発事象分岐(事象ノード:丸)と確率・損益設定
Step 2: 確率×影響額各案におけるリスク発生確率(%)と発生時の損益額を試算
各選択肢の先にある不確実事象(例:性能問題が発生する確率30%・改修損失2,000万円、発生しない確率70%・損失0円)を枝として展開する。
3期待金額価値(EMV)の算出と比較
Step 3: EMV計算EMV = 初期費用 + Σ(各事象の確率 × 損益額)
右端の枝から逆向きに期待値を計算し、リスク中立的な基準のもとで総期待コストが最も低い(または期待純利益が最も高い)選択肢を特定する。
4合理的な意思決定とコンティンジェンシー予備計上
Step 4: 採択・予備計上ステークホルダ合意の数値根拠化と必要予備費の算定
算出したEMV比較表を根拠としてスポンサと方式を合意し、採択案のマイナスリスクEMV合計額をコンティンジェンシー予備として予算化する。
💡 午前IIのデシジョンツリー計算問題では「分岐点の初期投資額(固定費)を忘れずに加減算すること」と「すべての枝の発生確率の合計が1.0(100%)になること」を必ず確認します。
概要と本質
不確実な事象の「発生確率 × 影響額(損益)」を合算して期待金額価値(EMV)を算出し、複数の意思決定分岐(デシジョンツリー)から最も合理的な選択肢を選ぶ定量的リスク分析手法です。リスク中立的な前提のもとで、複数案(例:パッケージ改修案 vs スクラッチ開発案)の期待コストや必要なコンティンジェンシー予備額を客観的に算出できます。
重要ポイント・コア概念
- 期待金額価値(EMV:Expected Monetary Value)= Σ(各シナリオの発生確率 × 発生時の金額的影響)により、不確実性下の損益期待値を定量算出
- デシジョンツリー(決定木)を用いて複数の戦略オプション(例:既存改修 vs 新規構築)の初期投資と事象分岐のEMVを比較し、期待コスト最小(または期待利益最大)の選択肢を決定
- 定量的効果例:移行方式の2案について障害発生確率と復旧費用からEMVを算出し、期待損失が450万円少ない段階的移行方式を客観的根拠に基づき選定
午後I記述・午後II小論文試験での攻略ポイント
午前IIの計算問題で頻出であり、午後IIのコスト・リスク論文でも対策案選定の定量的根拠として高い説得力を発揮します。
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