IT戦略・ITガバナンス・投資評価
午前II午後I午後II論文
重要度:
シェアードサービス
よみがな: しぇあーどさーびす
英語名称・略称: Shared Services
1行要約(本質)
グループ各社や各事業部門に分散していた間接共通業務(経理・人事・IT等)を1箇所に集約し効率化・高度化する手法。
3つの重要ポイント
1
単なるコスト削減(規模の経済)だけでなく、業務標準化や専門性の向上(高度化)を同時に達成する。
2
グループ内子会社(シェアードサービスセンター)を設立し、本社や事業会社とSLA(サービス水準合意)を結ぶ形態が多い。
3
ITストラテジストは、ERPの一本化や共通クラウド基盤を整備し、グループ全体のITガバナンスと統制を強化する。
構造・プロセスの図解
図分散型管理 vs シェアードサービス集約
重複コストの排除と専門機能の高度化従来:各社分散管理個別分散
重複・サイロ化・高コスト
A社・B社・C社が個別に経理・人事・情シスを抱え、システムもバラバラで非効率。
シェアードサービス集約集約統合
一本化・標準化・全体最適
共通業務を専門センターへ集約し共通ERPで処理。各社はコア事業に集中。
概要・背景・本質
複数の子会社や事業部がそれぞれ独自に経理、総務、人事給与、ITヘルプデスクを抱えていると、重複投資や人材のサイロ化が発生します。シェアードサービスはこれらを専門組織に集約し、標準化・自動化(ERP・RPA)を進めることで、グループ全体のコスト低減と統制レベル向上を両立させます。
コア概念と着眼点
- 規模の経済性:重複していたシステムライセンス、サーバー、管理部門人員の大幅削減
- 業務の標準化と品質向上:ベストプラクティスを一括適用し、グループ各社のガバナンス格差を解消
- 事業会社のコア集中:各事業部が営業や開発など本業のコア業務に専念できる環境を提供
- 社内受託関係の明確化:サービスメニューとSLAを定義し、利用実績に応じた適正な費用按分を実施
ITストラテジスト試験(午後I記述・午後II論文)での論述ポイント
午後II論文でグループ企業再編やM&A後のコスト削減施策として非常に論述しやすい。『グループ5社の経理・ITシステムを単一のクラウドERPへ統合し、シェアードサービス子会社へ業務を集約した。これにより年間8,000万円のコスト削減と決算早期化を達成した』という展開は合格答案の模範。