IT戦略・ITガバナンス・投資評価
午前II午後I午後II論文
重要度:
BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)
よみがな: びーぴーおー
英語名称・略称: Business Process Outsourcing (BPO)
1行要約(本質)
自社の業務プロセスの一部または全部を、企画・運用を含めて外部の専門事業者に包括委託する手法。
3つの重要ポイント
1
単なる人材派遣や単発の外注(ITアウトソーシング)と異なり、業務手順の改善やKPI達成まで受託側に委ねる。
2
ノンコア業務(コールセンター、給与計算、データ入力等)を外部化し、コアコンピタンスへ社内資源を集中する。
3
ITストラテジストは、ベンダーとの間でSLA(サービスレベル合意)を厳格に結び、ガバナンスを維持する。
構造・プロセスの図解
図BPO委託と自社コア業務の棲み分け
自社資源をコア領域へ集中投下1自社中核:コア業務
差別化・戦略立案
新商品企画、顧客リレーション、経営戦略。自社社員を集中配置。
2切り離し:ノンコア業務
定常処理・定型運用
給与計算、コールセンター一次受電、インフラ監視。BPOベンダーへ包括委託。
3統制:SLA・監査
ガバナンス維持
月次KPIレビュー、セキュリティ実地監査を行い空洞化・品質低下を防止。
概要・背景・本質
BPOは、業務運用の単なる外注化にとどまらず、受託側の専門知識や自動化ノウハウ(AI、最新クラウド)を活用して、業務品質の向上と変動費化を図る戦略的手法です。自社で最新ITを導入・保守する負担を回避できますが、社内の業務ノウハウが空洞化するリスク(ブラックボックス化)に留意が必要です。
コア概念と着眼点
- コア業務への集中:競争優位に直結する戦略・企画に自社の優秀な人材をシフト
- コストの変動費化:固定費(自社社員の人件費や自社設備)を業務量に応じた変動費に転換
- 委託先の専門性の享受:専門ベンダーが持つ最新テクノロジーや法改正対応ノウハウの活用
- 空洞化リスクと管理責任:自社内にプロセスを監督・評価できる人材を残し、丸投げを防ぐ
ITストラテジスト試験(午後I記述・午後II論文)での論述ポイント
午前IIではBPOとITO(ITアウトソーシング)の定義の違いが出題される。午後I記述では、外部委託に伴うリスク管理(SLA未達時のペナルティ条項、情報セキュリティ監査、社内知見の維持)を論理的に記述させる問題が多い。