エンタープライズアーキテクチャ・システム企画 重要度:★★★出題: AM2・PM1・PM2
レガシーモダナイゼーション
れがしーもだないぜーしょん / Legacy Modernization
老朽化・複雑化・ブラックボックス化した既存の基幹系システムを、過去の業務資産を活かしつつ最新技術基盤へ刷新する手法。
3行速習ポイント
- 手法には「リホスト(クラウド移設)」「リプラットフォーム」「リライト」「リファクタリング」「リプレイス」等がある。
- 一括ですべて作り直す「ビッグバン刷新」の破綻リスクを避け、段階的・低リスクに移行するアプローチが主流。
- 経済産業省「2025年の崖」克服の処方箋であり、ITストラテジストが主導すべき最大の経営・IT変革課題。
図解
図主なモダナイゼーション移行アプローチ(3大手法)構成要素・基本原則
リスクとコスト、変革の深さに応じた選択🏛 主なモダナイゼーション移行アプローチ(3大手法)(中核を構成する 3 つの柱)
現状維持移設
1. リホスト(リフト&シフト)
Rehost / Lift
既存のCOBOLや古いアプリケーション構造には極力手を入れず、オンプレミスの物理サーバーからクラウドIaaS環境へそのまま移設してハード保守期限切れを回避する。
コード刷新
2. リライト / リファクタ
Refactor / Rewrite
長年培った独自のビジネスロジックは活かしつつ、老朽化した言語や密結合コードをJava/Go等のモダン言語やコンテナ・マイクロサービスへ段階的に書き換える。
標準SaaS適合
3. リプレイス(Fit to Standard)
Replace to SaaS
個別アドオンだらけの現行システムを廃棄し、業務プロセス自体をクラウドERP/SaaSの標準機能に合わせるBPR(Fit to Standard)を断行してTCOを抜本削減する。
💡 午後IIの最頻出テーマ。単なるクラウド移設(リフト)にとどめず、不要な独自アドオンを廃棄して標準SaaSへ業務を合わせるFit to Standardの断行を論じる。
概要と本質
長年の増改築でスパゲティ化し、仕様書が失われ、担当者の退職で誰も手を出せなくなった「レガシーシステム」は、企業のDX推進の最大の足枷となります。モダナイゼーションは、動いている貴重な業務ルール(ビジネスロジック)を救出し、クラウドやマイクロサービスなどの最新環境へ安全に移し替えます。
重要ポイント・コア概念
- モダナイゼーションの「7つのR」:Retire(廃棄)、Retain(維持)、Rehost(リフト)、Replatform、Refactor(リファクタ)、Rearchitect、Replace(SaaS置換)
- ブラックボックスの可視化:現行ソースコードの静的解析、プロセスマイニング、業務マニュアルの逆引き棚卸し
- 段階的移行(ストラングラーパターン):重要度の低い機能から順次マイクロサービスへ切り出し、リスクを分散
- パッケージ標準への業務適合(Fit to Standard):個別カスタマイズを捨て、標準パッケージに業務を合わせるBPRの断行
試験対策・午後II論文での活用法
ITストラテジスト試験で最も合格者を輩出している王道テーマ!午後II論文で『ビッグバン刷新の危険性を認識し、ストラングラーパターンによる段階的移行計画を策定。まず外部連携APIを整備し、顧客データから順に新クラウドへ切り替えて無事故でモダナイズを完遂した』という骨子は満点答案の典型。
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