経営戦略・システム戦略・企業と法務 重要度:★★★出題: AM・PM
アンゾフの成長マトリクス
あんぞふのせいちょうまとりくす / Ansoff's Product-Market Growth Matrix
「市場(既存/新規)」と「製品(既存/新規)」の2軸で企業の事業成長戦略を4象限に分類するフレームワーク。
3行速習ポイント
- 市場浸透戦略(既存×既存):既存顧客の購買頻度向上やシェア拡大を狙う低リスク戦略
- 新製品開発(新規製品×既存市場)& 新市場開拓(既存製品×新規市場):自社の強みを拡張する中リスク戦略
- 多角化戦略(新規×新規):未知の領域へ進出する最高リスク・最高リターンの変革戦略
図解
図アンゾフの成長マトリクス(市場×製品の4象限成長戦略)2軸×4象限マトリクス
既存/新規の「市場軸」と「製品軸」の掛け合わせによる事業拡大オプション↕【縦軸】市場・顧客軸:上段: 既存市場↔下段: 新規市場
↔【横軸】製品・サービス軸:左列: 既存製品──▶右列: 新規製品
⚡【アンゾフのリスク勾配】:市場浸透(低リスク) ──▶ 新製品/新市場(中リスク) ──▶ 多角化(最高リスク・最高リターン)
【左上】市場浸透戦略(既存市場 × 既存製品)
低リスク・深耕シェア拡大・購買頻度向上・解約防止による深耕
現在の顧客層に対して既存製品の認知度向上やキャンペーン、CRM/ポイントプログラム導入によるリピート促進を行い、最も低リスクに売上と市場シェアを引き上げる戦略。
【右上】新製品開発戦略(既存市場 × 新規製品)
中リスク・製品革新既存の顧客基盤に対して新商品・次世代サービスを投入
すでに信頼関係のある既存顧客層の新たなニーズを捉え、後継モデルや関連デジタルサービス(クロスセル・アップセル商材)を開発して顧客単価(LTV)を高める戦略。
【左下】新市場開拓戦略(新規市場 × 既存製品)
中リスク・市場拡大実績ある既存製品を未開拓の地域・業界・年齢層へ展開
自社の既存製品・ノウハウを活かし、海外市場への進出やB2B向け製品のB2C展開、ECチャネル新設などによって新たな顧客セグメントを獲得する戦略。
【右下】多角化戦略(新規市場 × 新規製品)
高リスク・新事業未知の市場へ新製品で参入する高リスク・高リターン変革
既存の事業領域から踏み出し、M&Aや新規事業創出によって新市場×新製品へ挑戦する戦略。既存技術や販路とのシナジーを活かす「関連多角化」が成功の鍵となる。
💡 午後経営戦略分野の鉄則:既存顧客に新機能・新商材を売るなら「新製品開発戦略」、既存製品を海外や別ターゲット層へ展開するなら「新市場開拓戦略」と正確に区別する。
概要と本質
イゴール・アンゾフが提唱した戦略策定フレームワークです。企業が持続的成長を果たすために、自社の事業ポートフォリオを4つの方向性から検討します。令和7年春期午後問2(経営戦略)の設問でも、第1〜第4象限の戦略名と具体例が直接問われました。
重要ポイント・コア概念
- 第1象限:市場浸透(Market Penetration)- シェア拡大、リテンション
- 第2象限:新製品開発(Product Development)- 既存顧客へのクロスセル・新機能
- 第3象限:新市場開拓(Market Development)- 地域展開、ターゲット顧客層の転換
- 第4象限:多角化(Diversification)- 水平的・垂直的・コングロマリット多角化
応用情報(午前択一・午後長文記述)での出題・得点戦略
午前選択問題だけでなく午後記述問題(経営戦略分野)で必須。「既存製品」「新規市場」「市場浸透」「多角化」などのキーワードと、本文中の事業展開事例を1対1で対応づける能力が問われます。
