セキュリティ・法務・リスクマネジメント 重要度:★★出題: AM2・PM1
営業秘密保護(不正競争防止法)
えいぎょうひみつほご / ふせいきょうそうぼうしほう / Trade Secret Protection (Unfair Competition Prevention Act)
企業のコア競争力であるノウハウや顧客名簿が不正に持ち出された際、差止請求や損害賠償を可能にする法的保護制度。
3行速習ポイント
- 「秘密管理性」「有用性」「非公知性」の3要件をすべて満たさないと、裁判で営業秘密として認められない。
- 退職者によるソースコードや技術データの競合他社への持ち出しリスクに対応する。
- ITストラテジストは、アクセス権限の最小化、操作ログ記録、データ持出防止(DLP)をシステム的に実装する。
図解
図不正競争防止法上の営業秘密成立3要件構成要素・基本原則
法的な差止・損害賠償が認められるための必須要件🏛 不正競争防止法上の営業秘密成立3要件(中核を構成する 3 つの柱)
要件1: アクセス制限
1. 秘密管理性
アクセス制限と秘密表示
「マル秘」表示の明記、特定役職者のみへのアクセス権限の限定(RBAC)、暗号化保管など、従業員や外部者から見て「秘密として厳格管理されている」と客観的に認識できる状態。
要件2: 事業価値
2. 有用性
ビジネス上の価値
設計図、製造パラメータ、原価データ、未公開の顧客リストやAI学習済みモデルなど、実際の事業活動においてコスト削減や売上創出に役立つ客観的な経済価値があること。
要件3: 非公開性
3. 非公知性
世の中に知られていない
刊行物やWebサイト等で一般に公開されておらず、保有者の管理下以外では正当な手段によって容易に入手・リバースエンジニアリングできない状態が保たれていること。
💡 午前IIでは不正競争防止法の営業秘密3要件(秘密管理性・有用性・非公知性)が頻出。午後I・午後IIの共同開発では、アクセス権限定とDLP監視で秘密管理性を担保する。
概要と本質
特許として出願すると内容が一般公開されてしまう製造ノウハウやソースコード、AIアルゴリズム、顧客単価データなどは、営業秘密として社内秘匿する必要があります。しかし、単に「社外秘」と心の中で思っているだけでは法律上の保護を受けられず、システム的なアクセス制限と規程による「秘密管理性」の立証が必須です。
重要ポイント・コア概念
- 秘密管理性:秘密として客観的に認識できる措置(マル秘表示、パスワード設定、アクセス権限定)
- 有用性:事業活動に役立つ技術上・営業上の情報であること(過去の失敗談や公害隠蔽等は無効)
- 非公知性:公然と知られておらず、入手が容易でないこと
- DLP(Data Loss Prevention):USBメモリへのコピー禁止、私用クラウドへのアップロード遮断
試験対策・午後II論文での活用法
午前IIで「不正競争防止法における営業秘密の3要件(秘密管理性、有用性、非公知性)」が頻出。特に『パスワードもかけず誰でも見られるフォルダに置いていたファイルは秘密管理性が認められない』という判例ロジックを確実に理解しておくこと。
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