経営戦略・事業戦略 重要度:★★★出題: AM2・PM1・PM2
PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)
ぴーぴーえむ / Product Portfolio Management
「市場成長率」と「相対的市場シェア」の2軸で複数事業を4象限に分類し、資金配分を最適化する手法。
3行速習ポイント
- ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)が開発した事業投資ポートフォリオ管理モデル。
- 「花形」「金のなる木」「問題児」「負け犬」の各ポジションに応じてIT投資の優先順位を明確化する。
- 「金のなる木」で稼いだキャッシュを「問題児」のIT投資に振り向ける資金還流シナリオが要点。
図解
図PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)2軸×4象限マトリクス
市場成長率 × 相対的市場シェア↕【縦軸】市場成長率:上段: 高 (成長市場)↔下段: 低 (成熟市場)
↔【横軸】相対的市場シェア:左列: 高 (優位)──▶右列: 低 (劣位)
💰【PPMの資金循環モデル】:「金のなる木(資金供給源)」で稼いだ現金を ──▶ 「問題児(積極投資)」へ回し ──▶ 「花形(トップシェア)」へ育てる!
【左上・象限1】花形 (Star)
積極投資高成長 × 高シェア
高成長市場のリーダー事業。収益は大きいが競合対抗の追加投資も膨大なため、積極的なIT投資で首位を固める。
【右上・象限2】問題児 (Question Mark)
選別投資高成長 × 低シェア
将来性はあるがシェアが低く資金流出が続く事業。PoC等で勝算を見極め、有望案件に選別投資して花形へ育てる。
【左下・象限3】金のなる木 (Cash Cow)
資金供給源低成長 × 高シェア
成熟市場で高いシェアと安定利益を生む大黒柱。システム保守費(TCO)を圧縮し、全社の新規投資原資を供給する。
【右下・象限4】負け犬 (Dog)
撤退・縮小低成長 × 低シェア
低成長かつ低シェアで将来性が見込めない事業。レガシーシステムの保守停止や事業の売却・段階的撤退を断行する。
💡 午後IIでは「金のなる木」の基幹保守費をクラウド移行等で圧縮し、捻出した投資原資を「問題児・花形」のDX新事業へ還流させる論理が有効。
概要と本質
PPMは、企業が抱える複数の製品・事業を客観的に評価し、全社視点で最適な経営資源(ヒト・モノ・カネ・IT)配分を行うためのツールです。経験曲線効果と累積生産量に基づくコスト優位性を前提とし、どの事業にIT投資を積極集中させ、どの事業のシステム維持コストを絞るかの判断基準を与えます。
重要ポイント・コア概念
- 花形(Star):高成長×高シェア。追加投資が必要。成長を加速させる差別化IT投資を集中
- 金のなる木(Cash Cow):低成長×高シェア。投資は最小限に抑え、余剰キャッシュを生む。保守コスト削減(TCO削減)
- 問題児(Question Mark):高成長×低シェア。市場シェアを拡大して花形に育てるため選別的IT投資
- 負け犬(Dog):低成長×低シェア。キャッシュを生まないため、システム縮小・事業売却・撤退を検討
試験対策・午後II論文での活用法
午前IIでは定義や4象限の名称・キャッシュフローの向きが頻出。午後II論文では、全社のIT投資ポートフォリオを論述する際、「金のなる木である既存基幹系システムの保守費をクラウド移行で圧縮し、捻出した原資を問題児・花形である新規DX事業へ振り向けた」という資金還流ストーリーが鉄板パターン。
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