エンタープライズアーキテクチャ・システム企画 重要度:★★★出題: AM2・PM1・PM2
クラウドネイティブ
くらうどねいてぃぶ / Cloud Native
クラウドの利点を最大限に引き出すため、コンテナ・マイクロサービス・サーバーレス・DevOpsを前提に構築された設計思想。
3行速習ポイント
- CNCF(Cloud Native Computing Foundation)が定義を主導する、現代エンタープライズITの標準パラダイム。
- 単にオンプレの仮想マシンをクラウドに移行(リフト&シフト)するだけでなく、クラウド最適化(クラウド最適化/モダナイズ)を行う。
- 急激なトラフィック急増へのオートスケーリングと、ダウンタイムなしの継続的デプロイを実現する。
図解
図クラウドネイティブを支える4本柱(CNCF)構成要素・基本原則
高い俊敏性と回復力を実現する技術原則🏛 クラウドネイティブを支える4本柱(CNCF)(中核を構成する 4 つの柱)
可搬性・高速起動
1. コンテナ技術
Docker / OCI
アプリケーションコードと実行環境(ランタイム・ライブラリ)を軽量なコンテナイメージにパッケージングし、開発から本番まで完全に同一環境で秒速起動させる。
通信・可観測性
2. サービスメッシュ
Istio / Envoy
マイクロサービス間の複雑な通信をサイドカープロキシ(Istio等)で抽象化し、mTLS暗号化、カナリアリリース制御、分散トレーシングをコード改修なしで一元管理する。
独立デプロイ
3. マイクロサービス
疎結合設計
巨大な単一システムを「注文」「決済」「在庫」などのビジネスドメイン単位の独立サービスへ分割し、個別のデプロイと負荷に応じた部分オートスケールを実現する。
自動化・IaC
4. 宣言型API / IaC
Kubernetes / Terraform
インフラ構成やあるべき稼働状態をコード(マニフェスト)として宣言的に記述し、KubernetesやTerraformが差分を自動検知して自律的に環境を修復・維持する。
💡 午前IIではコンテナ・サービスメッシュ・宣言型APIが頻出。午後IIでは需要急増へのオートスケール対応とCI/CD無停止デプロイを支える技術基盤として論述する。
概要と本質
クラウドネイティブは、「クラウド上で作られた」という場所の問題ではなく、「回復性、管理性、可観測性に優れた疎結合システムを、自動化された手法で頻繁かつ予測可能に変更できること」を指します。インフラのプロビジョニングをコード化(IaC)し、CI/CDでテストから本番反映までを自動化します。
重要ポイント・コア概念
- 4大構成要素:コンテナ(Docker)、マイクロサービス、サービスメッシュ、宣言型API
- イミュータブルインフラストラクチャ(Immutable Infrastructure):稼働中のサーバーを変更せず、新イメージを作成して丸ごと入れ替える
- サーバーレスアーキテクチャ:サーバーの運用管理やOSパッチ当てを完全にクラウド事業者に任せ、ビジネスロジックに集中
- オブザーバビリティ(可観測性):メトリクス・ログ・トレースの3本柱で分散システムの内部状態を瞬時に把握
試験対策・午後II論文での活用法
午前IIで「CNCFのクラウドネイティブの定義」「イミュータブルインフラ」「オブザーバビリティ」が頻出。午後II論文では、新サービス立ち上げにおいて『将来の急激なアクセス増に耐えうるため、Kubernetesを用いたクラウドネイティブ構成を採用し、無停止デプロイを実現した』と記述する。
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