セキュリティ統制・法務・基準 重要度:★★出題: AM2・PM1
PCI DSS (クレジットカード情報セキュリティ基準) と トークナイゼーション
ぴーしーあいでぃーえすえす / とーくないぜーしょん / Payment Card Industry Data Security Standard / Tokenization
国際カードブランド5社が共同策定したクレジットカード会員データ保護基準(PCI DSS)と、ECサイトがカード番号を一切保持・通過させずに決済を行う非保持化・トークナイゼーション技術。
3行速習ポイント
- 割賦販売法の実行計画により、EC加盟店には原則としてカード情報の「非保持化(自社サーバを保存・処理・通過させない)」または「PCI DSS準拠」が求められる
- JavaScript型トークナイゼーション:購入者のブラウザから決済代行会社(PSP)のサーバへ直接カード番号を送信して無価値なトークンに変換し、加盟店サーバにはトークンのみを渡すことで非保持化を達成
- ただし加盟店の決済ページ自体が改ざん(Webスキミング / Magecart攻撃)されると、ブラウザ上でカード番号を盗まれるため、CSP導入やスクリプト完全性検証(SRI)が不可欠
図解
図トークナイゼーションによるカード情報「非保持化」と Webスキミング対策
11. 決済画面の完全性検証 (SRI / CSP)
ブラウザ画面保護Webスキミング(決済JavaScript改ざん)の事前防止
ブラウザ上でカード番号を盗むMagecart等の攻撃を防ぐため、scriptタグのサブリソース完全性(SRI:integrity属性)とCSPで不正スクリプト読込を阻止
22. 決済代行会社 (PSP) へカード番号を直接送信
トークナイゼーション購入者ブラウザからPSPサーバへ直接通信しトークンを取得
カード番号(PAN)やセキュリティコード(CVV)を加盟店サーバへ一切送らず、PSPのJavaScriptが直接PSPへ送信して無価値な乱数文字列(トークン)に変換
33. 加盟店サーバでのトークン決済要求(非保持化達成)
カード情報非保持化加盟店はトークンのみを扱ってオーソリ(承認)を実行
加盟店サーバはカード情報を「保存・処理・通過」させない非保持化を達成し、万一加盟店DBが漏洩してもカード情報の流出被害をゼロにする
💡 加盟店サーバをカード番号が「通過」するだけでも保持と同等のリスクになるため、ブラウザから決済代行会社(PSP)へ直接送信する方式が標準
概要と本質
ECサイトが自社のWeb/APサーバでクレジットカード番号(PAN)を受け取って決済代行会社へ中継(通過)させるだけでも、メモリダンプやログからカード情報が漏洩するリスクがあり「保持」と同等のPCI DSS準拠義務が生じます。そのため現代のECサイトではブラウザ直接送信型のトークナイゼーションが標準です。
重要ポイント・コア概念
- センシティブ認証データの保存絶対禁止:カード裏面のセキュリティコード(CVV/CVC)や磁気ストライプデータ、PINは、たとえ暗号化していてもオーソリ(承認)完了後の保存がPCI DSSで一切禁止されている
- SRI(Subresource Integrity:サブリソース完全性):scriptタグに integrity="sha384-..." 属性を記述し、外部CDN等から読み込むJavaScriptが改ざんされていないかをブラウザにハッシュ検証させる仕組み
- PCI DSS v4.0の強化点:決済ページ上のすべてのスクリプトのインベントリ管理・正当性確認・改ざん検知(Webスキミング対策)や多要素認証要件の厳格化
午後記述・情報セキュリティ対策での攻略ポイント
午後試験のECサイト構築・改修問題で「なぜトークナイゼーションを導入すると加盟店サーバのカード情報漏洩リスクがなくなるのか」「トークナイゼーション導入時でもECサイトのXSSやスクリプト改ざん(Webスキミング)対策が必要な理由」として出題されます。
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