サイバー攻撃手法・脆弱性分析 重要度:★★★出題: AM2・PM1
DDoS攻撃 / DRDoS攻撃 (リフレクション・増幅攻撃) と SYN Flood
でぃーどすこうげき / でぃーあーるでぃーおーえす / Distributed Denial of Service / Distributed Reflective DoS / SYN Flood
多数のホストから標的へ大量の通信や処理負荷を集中させてサービス不能に陥らせるDDoS攻撃と、UDPプロトコルの応答サイズ倍率を悪用するDRDoS(リフレクション)攻撃。
3行速習ポイント
- DRDoS(分散反射型DoS):送信元IPアドレスを「攻撃対象のIP」に偽装(IPスプーフィング)し、インターネット上の多数のオープンリゾルバ(DNS)やNTPサーバへリクエストを送信して巨大な応答を標的に浴びせる
- SYN Flood攻撃:TCP 3ウェイハンドシェイクのSYNパケットを大量送信し、サーバ側をSYN-RECEIVED(ハーフオープン)状態のまま接続キューを枯渇させる(対策はSYN Cookies)
- Slowloris / HTTP Flood:L7(アプリケーション層)で不完全なHTTPヘッダをゆっくり送り続けてセッション枠を占有したり、高負荷な動的ページ検索を連打する攻撃
図解
図DDoS / DRDoS 攻撃の3階層分類と防御メカニズム
帯域飽和 (L3/L4)
DRDoS(UDPリフレクション・増幅攻撃)
送信元IPを標的IPに偽装しオープンリゾルバ等から巨大応答を集中
DNSやNTP等のUDP応答倍率を悪用して回線帯域を飽和させる。【対策】クラウドDDoS緩和(スクラビング)、オープンリゾルバ停止、BCP 38フィルタ
状態枠枯渇 (L4)
SYN Flood(TCPプロトコル資源枯渇攻撃)
大量のSYN送信でハーフオープン(SYN-RECEIVED)接続枠を占有
3ウェイハンドシェイクを未完了のまま放置しメモリキューを枯渇させる。【対策】SYN Cookies(状態保持せずシーケンス番号ハッシュで検証)
AP資源枯渇 (L7)
HTTP Flood / Slowloris(アプリケーション層攻撃)
正常なTCP確立後に高負荷リクエスト連打や低速送信でワーカー占有
L4 FWでは正常通信に見える。【対策】CDNキャッシュ活用、WAFによるレート制限・Botチャレンジ(CAPTCHA)、タイムアウト短縮
💡 自社サーバがDRDoS攻撃の「踏み台(反射板)」にされないためには、オープンリゾルバ解消とBCP 38(送信元IP偽装パケットの送出遮断)を徹底する
概要と本質
回線帯域を埋め尽くすボリュメトリック攻撃(DRDoS等)、OSのプロトコルスタック資源を枯渇させるプロトコル攻撃(SYN Flood等)、Web/DBサーバのCPU・メモリを枯渇させるアプリケーション層攻撃の3分類と、それぞれの防御策を正確に区別する必要があります。
重要ポイント・コア概念
- BCP 38(Ingress / Egress フィルタリング):ISPや自ネットワーク境界において、送信元IPアドレスが自ネットワーク外の偽装パケットを外へ出さない(踏み台化防止)
- SYN Cookies:SYN受信時にサーバ側で状態テーブルを保持せず、シーケンス番号に暗号学的ハッシュ値を埋め込んでSYN+ACKを返し、正規のACKが返ってきた時のみメモリを確保する防御手法
- CDN / DDoS緩和サービス(スクラビングセンタ):BGP切り替えやDNS切り替えにより、大容量攻撃トラフィックをクラウドエッジで吸収・洗浄し正常通信のみをオリジンサーバへ転送
午後記述・情報セキュリティ対策での攻略ポイント
令和7年春期午前II問1(DRDoS攻撃の仕組み)をはじめ頻出。「なぜ自社のサーバがDRDoSの踏み台(反射板)にされたのか(UDPサービスが外部から誰でも利用可能な状態だったため)」「SYN Cookiesの仕組み」は頻出ポイントです。
午後記述で使える加点キーワード(クリックでコピー)
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