エンタープライズアーキテクチャ・システム企画
午前II午後I午後II論文
重要度:
超上流工程
よみがな: ちょうじょうりゅうこうてい
英語名称・略称: Ultra-Upstream Process
1行要約(本質)
システム開発の上流工程(基本設計等)に先立ち、経営課題の整理、業務改革構想、システム化計画を策定する最重要プロセス。
3つの重要ポイント
1
システム化の「目的(Why)」と「投資対効果(ROI)」を経営陣と握る、ITストラテジストの主戦場。
2
システム開発失敗の原因の過半は超上流工程での要求の曖昧さやスコープの不整合に起因する。
3
午後II論文では、業務部門の生々しい要求の対立を整理し、経営戦略に沿った構想に落とし込んだプロセスを論述する。
構造・プロセスの図解
図超上流工程から開発・運用へのライフサイクルフロー
ITストラテジストが最も深く関与する最重要工程1システム化構想立案
経営課題と新業務の方向性
経営戦略を咀嚼し、新システムで目指す姿と期待効果を明確化。
2システム化計画策定
投資採算・調達方針・体制
開発スケジュール、概算費用、ROI試算、リスク対策を経営上申。
3要件定義プロセス
業務・機能・非機能要件
利害関係者と合意し、システムが備えるべき仕様を確定。
4開発 ➔ 運用 ➔ 保守
下流工程・プロジェクト実行
設計・実装・テストを経て本番稼働、継続的運用保守へ引き渡し。
概要・背景・本質
超上流工程は、共通フレーム2013における「システム化構想立案プロセス」「システム化計画策定プロセス」「要件定義プロセス」を指します。ベンダー任せにせず、発注者(ユーザー企業)側のITストラテジストが主導して「そもそも何を達成するためのシステムなのか」を合意しなければ、手戻りや予算超過、使われないシステムが生まれます。
コア概念と着眼点
- システム化構想立案:経営課題の分析、新業務の全体像の策定、投資規模とスケジュールの大枠決定
- システム化計画策定:調達方針、対象範囲(スコープ)、投資対効果(ROI)、リスク分析、全体体制の確定
- 要件定義:業務要件、機能要件、非機能要件の抽出と合意形成
- 発注者主導:ベンダーに丸投げせず、自社の業務改革責任者が主体となって決定
ITストラテジスト試験(午後I記述・午後II論文)での論述ポイント
ITストラテジスト午後II小論文の根幹をなすテーマ。『第2章:システム化構想の立案と課題解決』において、現場の過剰な要望をどう取捨選択し、経営目標の達成に直結するスコープへ絞り込んだかを論理的に記述することが合格必須条件となる。