IT戦略・ITガバナンス・投資評価
午前II午後I午後II論文
重要度:
EA(エンタープライズアーキテクチャ)
よみがな: いーえー
英語名称・略称: Enterprise Architecture (EA)
1行要約(本質)
大企業の複雑な組織・業務・システムを「BA・DA・AA・TA」の4階層で体系化し、全体最適化を図る構造設計手法。
3つの重要ポイント
1
ザックマンフレームワークやTOGAF(The Open Group Architecture Framework)が世界標準。
2
現状の構造(As-Is)と理想の将来像(To-Be)を定義し、移行計画(Migration Plan)を策定する。
3
ITストラテジストは、各部門の勝手な個別最適システム導入を抑止し、全社視点での標準化をリードする。
構造・プロセスの図解
図EA(エンタープライズアーキテクチャ)の4層構造
業務から基盤技術までの一貫した設計体系🏛【TOGAF / 経産省 EA 4層構造】⬇ Top-Down 業務要件の展開(BA ➔ DA/AA ➔ TA) ⬆ Bottom-Up 技術革新
最上位: 業務
1. BA (ビジネスアーキテクチャ)
業務プロセスの体系化
業務説明書、機能情報関連図(DMM)。ビジネス戦略と業務フローを定義。
第2層: データ
2. DA (データアーキテクチャ)
データ構造と共有関係
概念データモデル、ER図、データ辞書。全社のデータ共通化とコード統一。
第3層: アプリ
3. AA (アプリケーションアーキテクチャ)
業務アプリの配置と連携
アプリケーション構成図、API連携図。重複システムの排除と疎結合化。
基盤: 技術
4. TA (テクノロジーアーキテクチャ)
ITインフラ・技術の標準化
技術参照モデル(TRM)、標準クラウド仕様。ハード、OS、ネットワークの統一。
概要・背景・本質
EAは、部門ごとにシステムが乱立してサイロ化・スパゲティ化したエンタープライズのIT環境を根本から再構築するための設計図です。ビジネス(業務)、データ、アプリケーション、テクノロジー(基盤)の4つの層に分離し、それぞれの階層で標準化と共有化を進めることで、事業変化に柔軟かつ堅牢な全体最適IT基盤を実現します。
コア概念と着眼点
- BA(Business Architecture):業務説明書、機能情報関連図(DMM/DFD)により業務プロセスを整理
- DA(Data Architecture):概念データモデル、ER図により全社のデータ構造と関連性を体系化
- AA(Application Architecture):機能構成図、アプリケーション連携図により重複システムを整理
- TA(Technology Architecture):技術参照モデル(TRM)により利用可能なOS・DB・クラウド環境を標準化
ITストラテジスト試験(午後I記述・午後II論文)での論述ポイント
午前IIの絶対頻出用語(4層の名称と各層で作成する成果物の組み合わせが毎回のように出題)。午後II論文では、全社システムの刷新プロジェクトにおいて『EAの思想に基づき、まず全社の業務機能(BA)とデータ構造(DA)を棚卸しし、重複していた営業系システムを統合(AA)、標準クラウド基盤(TA)へ集約した』と論述するのが最高の構成。