IT戦略・ITガバナンス・投資評価
午前II午後I
重要度:
COBIT
よみがな: こびっと
英語名称・略称: Control Objectives for Information and Related Technology (COBIT)
1行要約(本質)
ISACAが策定した、企業のITガバナンスおよびITマネジメントの実践に関する国際的デファクト標準フレームワーク。
3つの重要ポイント
1
経営陣が担う「ガバナンス」と現場が担う「マネジメント」を明確に分離した成熟度モデルを提供する。
2
COBIT 2019では、企業の特性に合わせたテイラリング(個別適合)が重視されている。
3
午前IIの頻出問題であり、内部統制(IT統制)やシステム監査の設計基準としても広く参照される。
構造・プロセスの図解
図COBITのガバナンスとマネジメントの構造
取締役会レベルの統治と執行レベルの運用管理Governance
【ガバナンス領域】EDM (評価・指示・監視)
取締役会・経営陣
ビジネス目標との整合、リスク許容度の決定、全体統制。
Plan
【マネジメント領域】APO (整流化・計画・組織)
執行役員・CIO
IT戦略の立案、ポートフォリオ管理、組織・人材配置。
Build
【マネジメント領域】BAI (構築・取得・導入)
開発・プロジェクト
要件定義、システム開発、調達、チェンジマネジメント。
Run & Check
【マネジメント領域】DSS (提供・サービス・支援) / MEA (監視・評価・測定)
運用保守・監査
日々のサービスデスク運用、障害対応、内部統制の有効性監査。
概要・背景・本質
COBITは、ITがビジネス目標に貢献し、リスクを適切に管理しているかを評価・改善するための包括的ガイドラインです。最新版では、ガバナンス目標(EDM:評価・指示・監視)とマネジメント目標(APO:整流化・計画・組織、BAI:構築・取得・導入、DSS:提供・サービス・支援、MEA:監視・評価・測定)の5領域・40目標に体系化されています。
コア概念と着眼点
- ガバナンスとマネジメントの明確な分離:取締役会等の「統治」と実務責任者の「運用」を区別
- 情報と技術の価値実現:便益の創出、リスクの最適化、資源の最適化の3目標を達成
- エンドツーエンドの視点:全社を覆う包括的なガバナンスシステムの構築
- 動的アプローチ:自社の業種・規模・リスク許容度に応じたカスタム設計(テイラリング)
ITストラテジスト試験(午後I記述・午後II論文)での論述ポイント
午前II試験で「COBITにおけるガバナンスとマネジメントの違い」「5つの原則」「EDMドメインの役割」が直球で出題される。特に『EDM(Evaluate, Direct, Monitor)がガバナンス側のドメインである』点は暗記必須の頻出ポイント。