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セキュリティ・法務・リスクマネジメント
午前II午後I
重要度:

デジタルフォレンジクス

よみがな: でじたるふぉれんじくす
英語名称・略称: Digital Forensics
1行要約(本質)

サイバー攻撃や不正アクセス、機密持ち出しが発生した際に、電子的記録(ログ・メモリ・ディスク)を証拠保全・解析・究明する技術。

3つの重要ポイント

1
法的証拠性を担保するため、データの改ざんが起きていないことを証明する「証拠保全(ライトブロッカー、ハッシュ値計算)」が第一歩。
2
揮発性データ(メモリ、ネットワーク接続状態)から順に保全する「揮発性の順序」を守る。
3
インシデントの侵入経路、被害範囲、影響を受けた個人データを特定し、公的機関への報告や訴訟に備える。

構造・プロセスの図解

デジタルフォレンジクスの4大調査手順
証拠保全から原因究明・報告への厳格なフロー
11. 証拠の保全 (Collection)
改ざん防止・完全複製
ネットワーク遮断後、ライトブロッカーでディスクの完全イメージ複製とハッシュ記録。
22. 証拠の検査 (Examination)
データの抽出・復元
削除されたログ、不審な実行ファイル、揮発メモリの残骸を展開。
33. 原因の分析 (Analysis)
タイムライン再構成
侵入経路(初期アクセス)、横展開、データ持ち出しの痕跡を時系列解明。
44. 報告書の作成 (Reporting)
法的主張・公的報告
個人情報保護委員会や警察、被害者向けに客観的事実を取りまとめ。

概要・背景・本質

サイバー攻撃を受けた際、慌ててサーバーの電源を切ったりOSを再起動すると、メモリ上に残っていた攻撃者の痕跡やマルウェアのコードが消滅してしまいます。デジタルフォレンジクスは、証拠の完全性を保ったままディスクのビット単位コピー(フォレンジック・イメージ)を作成し、隠蔽されたログや削除されたファイルを復元・解析します。

コア概念と着眼点

  • 証拠の保全:ライトブロッカー(書込防止装置)を用いて複製し、ハッシュ値(SHA-256等)で同一性を証明
  • 揮発性の順序(Order of Volatility):メモリ・レジスタ ➔ キャッシュ ➔ ディスク ➔ リモートログの順に消去されやすいため順次保全
  • チェーン・オブ・カスターディ(保管連続性):証拠品を誰がいつどこで扱ったかの受領・保管記録を厳格管理
  • タイムライン分析:ログのタイムスタンプを横断結合し、攻撃者の侵入から侵害拡大までの行動履歴を時系列復元

ITストラテジスト試験(午後I記述・午後II論文)での論述ポイント

午前IIで「揮発性の順序(メモリがハードディスクより先)」「ライトブロッカーの役割」「ハッシュ値による同一性証明」が出題される。午後I記述では、インシデント発生時の初動対応として「電源を切るのではなく、ネットワークケーブルを抜いて証拠保全を行う」手順が問われる。

小論文で使える実践フレーズ・キーワード